先物取引の基礎知識

デリバティブの概要

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デリバティブとは、金融取引上で発生する権利などを売り買いする金融商品のことです。金融派生商品などといわれ、リスクのヘッジと収益を目的として、通貨、金利、債権、株式を対象として「先渡し」「先物」「オプション」「スワップ」などの取引を行います。

デリバティブをもっと知ろう!

主な利用者は企業や、銀行、証券ですが、最近では郵便貯金や簡易保険(つまり日本政府)も利用しつつあります。欧州やアジア諸国では、日本銀行にあたる中央銀行もデリバティブ・ビジネスを行なっています。

なぜ企業や金融機関はデリバティブ・ビジネスを行なっているのでしょうか。銀行などの大手の機関投資家は何兆円も証券を持っていますから、株価が下がった場合のリスクを先物取引でヘッジして、リスクをできるだけ少なくするという目的があります。また、金利のスワップ(たとえば固定金利と変動金利の交換)によって、企業は資金の調達コストを安定させたり切り下げたりする「スワップ取引」ができます。

もちろん企業ですから利益を追求します。これについては「マネー・ゲーム」という批判があるかもしれません。しかし、資本の移動や為替といった理論上のお金の経済(マネー経済)は実体経済よりもはるかに大きくなってしまっています。そして、マネー経済が今や世界経済のペースメーカーとなっているのです。

たとえば為替取引でいえば、取引の90パーセント以上が輸出入とは別の資本取引または投機です。実体経済に即した世界の輸出入額は年間8兆ドルであるのに、実際の為替取引は300兆ドルに迫ろうとしているのです。どんどん肥大化していくマネー経済の中にあって、マネーを商品とし、マネーの取引を商売とする証券や銀行といった金融機関が、デリバティブによって利益を追求しようとすることは、自己防衛上、当然であるといえます。

デリバティブは売り買いが必ず同数で、マーケットで出合って初めて取引が成り立ちます。売っている人がいるということは、買っている人がいるということです。それを「ゼロサム・ゲーム」といいます。これは麻雀と同じで、勝ちと負けとを足すとゼロになります。麻雀屋の場代を除けば、「誰かの勝ち」は「誰かの負け」になって、これがゼロサム・ゲームです。ゼロサム・ゲームの儲けのほうを無視して、負けたほうばかりを強調するのはフェアではないでしょう。

負けた場合、預けた証拠金比べれば、金額が大きいように思えます。しかし損をした人がいれば、必ず同額を儲けた人が、どこかで黙ってニコニコしているはずです。また、どちらも損をせずに、関係者がみんな得をするデリバテイブもあります。だからこそ、世界のデリバテイブ取引は急激に伸びているのです。

デリバティブの考え方そのものは、昔からの自然発生的な商品の先物です。大豆や米といった商品の先物は、誰が考え出したということもなく、また洋の東西を問わず、ずいぶん古くから行なわれてきました。では、何が新しいかといえば、「お金」を他の商品と同様に、先物として商品にしたという点です。

つまり、大豆や米やチューリツプの先物はあったわけですが、金利とか為替の先物は、誕生してわずか30年ほどしかたっていません。「マネーも商品だから、マネーの売買ができないか」というアイデアが、この金融派生商品の誕生のきっかけでした。1972年にシカゴの商品取引所に、金融先物商品が上場されたのに始まります。

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