差金決済

一般の人が利用する先物取引は、約束の期日(限月の到来する日)の前に、反対の売買(買い付けていたものは転売し、売り付けていたものは買い戻す=転売・買戻し)を行うことによって売りと買いを相殺し、その差額を受け払い(差金決済)して取引を終了する取引をいいます。手もとに売買する商品をもっていなくても売契約ができ、また買契約をした場合であっても差金決済をすれば商品を受け取らなくてもいいことになります。

委託証拠金と取引の損益

商品の総取引金額の5~10%程度の担保(委託証拠金)で取引を始められます。証拠金が8万円であっても、実際は80万円の取引をしていることになりますから、10パーセントの価格変動があれば、証拠金の8万円は担保能力がなくなることになります。つまり委託証拠金と同額の損失となり、さらに取引員に手数料を支払うことになるのです。200万円があなたの総資金としたら、3分の1の60万円程度の証拠金を預託して、6~8万円の証拠金で取引できる商品を1枚だけ取引すべきです。

委託本証拠金「本証」

委託証拠金には4つの種類があります。新規の注文をするときに預託しなければならない証拠金を「委託本証拠金」。他に定時・臨時増・追証拠金(おいしょうこきん)があります。そのうち特に重要なのが、委託追証拠金です。その日の終値で計算した値洗い損が、委託本証拠金の50%相当額を超えてしまったら、証拠金を追加しなければ建玉を手仕舞しなければなりません。
この「追証」がかかると取引員の持ち出しになることから、その請求がうるさくなります。預託した証拠金の全額近くの建て玉をしていると、5パーセントの逆行で取引員から電話が入ることになります。さらに最悪の場合は、臨時増で本証拠金の額が上がることがありますから、目一杯の資金で取引をしてはいけないということです。

書類の確認

商品先物取引を行うと様々な書類が送られてきます。それらはすべてあなたの取引に関係したものばかりですので、内容をよく確認して、間違いがあれば早急に取引員に連絡をして、必要な手続きをしてください。また売買報告書はもちろんのこと、関係書類は1年間は大切に保存してください。利益計算は楽しくても、損失の計算をおろそかにする人が多いものです。損が出たときほど反省を込めて記帳しておく心がけが大切です。

委託者債権の保全のしくみ

取引員は、おおぜいの委託者から多額の委託証拠金などを預っています。その責任は重大で主務省や商品取引所から厳重な指導や監督を受けています。しかし、万一倒産するようなことになってしまったら、委託者から預かった現金や有価証券を返えせなくなります。そこで不測の事態に備え、委託者の資金を優先的に返えせるよう、 商品取引所法により「受託業務保証金制度」や「分離保管制度」「受託債務補償制度」を設けて、委託者債権の保全が図られています。