ダウ・セオリー

米国で最もポピュラーな「ダウ平均株価」は、チャールズ・ダウの考案した株価計算方法のことである。このダウ・セオリーは欧米で最も知名度の高いトレンド識別法である。株式を何十年間持ちつづけたとしても、たいした資産価値にならないのに対し、売り買いを繰り返すことによって数百倍にもなることを証明している。

しかし、その方法にも欠点がないわけではないことを認識しておく必要がある。機械的な判断方法がいかに有用でも、必ず補完する分析法が必要となる。つまり、如何なる方法も完璧ではないということである。

ダウ・セオリーのなかでも最も重要なのが、株価が動く方向(トレンド)を見極めるということである。簡単な方法は、チャートにトレンドラインを引いてみることである。上昇トレンドは、波動の下側(前日より安い日)を結んだラインが上向きであり、下降トレンドは、波動の上側(前日より高い日)を結んだラインが下向きになる。下降トレンドのラインより抜けて上伸すれば転換とする。上昇した後に大衆買いが始まり、少し上ると手持ち筋からの売りが入り少し値を下げる。先高の期待が強ければ絶好の押し目になり、再び買いが入って上昇を続ける。この繰り返しが「波動」である。

波動に一定の幅があれば、これをチャンネルといい、トレンドラインに並行して引いた線をアウトラインという。この間チャンネル内で価格がアウトライン側に近づいたときにトレンドと反対の売買をし、トレンドラインに近づいたときに決済するのもひとつの方法ではあるが、チャンネルが形成されたとわかるのは、後になってのことだと言うことも忘れてはならない。波動はチャンネル内をうねりながら上昇し、いずれ天井をつけて下落する。トレンドの転換は、その波動が「直近の高値を抜けずに下落し、直近の安値を抜いたとき」である。

さて、このトレンド・ラインも途中まで穏やかな直線でも急に上昇したりする。何本も引き直したりすることになリ、結局は曲線になってしまうこともある。また、波動の下側の直近の安値に線を入れた後に、すぐ下の線を割ってしまうことがある。その後、最終的には上昇を続けるが、この上昇トレンドの途中で一部トレンド・ラインを割りこんでしまうことを「ダマシ」といっている。この「ダマシ」をだましと見て、放置するとそのまま連続して下げ続け、下降トレンドに入ってしまうことに注意しなければならない。


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