デリバティブには、どんな狙いや効果があるのでしょうか。
その一つは、「将来の危険の回避ができる」働きです。
もう一つが「収益追求の投資行動、つまり投機の対象としての妙味が大きい」という点です。

レバレッジとヘッジ

さらに「投資」に使うのにも、優れた特徴を持っています。それは「少ない資金で大きな取引ができる」ということです。デリバティブでは、為替はもちろん、株式にしろ、債券や、その他の商品(貴金属。各種の穀物や砂糖・コーヒー。綿糸・生糸などの繊維原料、ガソリン・灯油などの工業製品。アルミ・ゴムなどの工業原料など)にせよ、現物の商品を動かすのに比べると、わずかな資金で大きな投資ができます。

もちろんヘッジをするにも、少ない資金を有効に生かすことができるのはいうまでもありません。先物取引を上手に使えば、相場変動の危険回避にも大きな力を発揮します。ところが使い方次第では、わが身を滅ぼす恐ろしい凶器にもなります。デリバティブというのは、その意味で「両刃の剣」ともいえます。

もう一つの特徴は、相対取引では、さまざまな取引形態を必要に応じて生み出せるということです。これにより、事業会社などが、事業用資産調達の不安定さ(たとえば原材料価格の変動などによる製品コストの増減)や、輸出入に伴う資金手当の変動(為替相場の上下による)をワンセットにして、ヘッジすることも可能ですし、魅力的、効率的な投機に使うこともできます。

工夫次第では、さまざまなバリエーションを生み出して、効果を高めることもできます。なによりも大切なのは、デリバティブをどのようにして、経済界に有用に組み込んでいくかでしょう。